ブログやSNSなど、ネットが普及するに伴って「自己表現の場」が増えました。
ですが、ネット上に人物の写真を上げてはならないことをご存じですか。
今回はこの理由を3つご紹介します。
思いもよらないトラブルに巻き込まれないために、きちんと理解しておきましょう。
1.AIの台頭によりポルノ画像に加工されてしまう危険
人物画像をアップする危険の第一位といえるのは、その画像をポルノ画像にされてしまうことです。
最近ではAIを利用する方も増えていて、それ自体特に珍しいことでもなくなってきました。
身近なところでいうと、「ちょっとした愚痴を聞いてもらうこと」や、「写真をアニメ風に加工してもらう」といったことでしょう。
このように、AIは様々な形で私たちの生活の中に入り込んでいます。
2025年の年末、X(旧Twitter)のAI機能である「Grok」を利用し、多くの女性の画像が性的なものに加工されて出回るという騒ぎがおきました。
この加工は、当然のことながら画像に映っている本人の同意はないものです。
今や性的関心の対象は女性だけでなく、男性や小児も含まれることが広く知られています。
このことを考えれば、安易に人物の画像をアップすべきではないと理解できるのではないでしょうか。
2.子どもの健全な成長を妨げることがある
かわいいからと、お子さんやお孫さんの写真をSNSに投稿することがあるかもしれません。
ですが、一旦ネットに上がった写真やテキストはずっと漂い続ける性質をもっていて、「デジタルタトゥ―」とも呼ばれます。
お子さんが将来嫌がる可能性がある画像は、アップしない方がよいでしょう。
ご自分が「かわいい」と思っていても、将来のお子さんがそれをよいものと思わない可能性があります。
お子さんの気持ちが傷つくことを未然に防ぎ、不要な悩みを生じさせないためにも、お子さんの画像をアップすることは避けてください。
上記のように、悪意ある人物により性的画像に加工されてしまう可能性を含んでいる現代においては、より慎重になるべきです。
3.肖像権やプライバシー権などの侵害となる
だれかわからない人が映り込んだ写真をみだりにネットにアップすることもやめましょう。
あなたも、誰か知らない人に写真を撮られることに不快感を覚えたことはないでしょうか。
さらに、その人がネットにアップしたとなると、怒りを覚えることもあるでしょう。
この観点から、他人の画像をネットにアップすることは控えなければなりません。
人は等しく「肖像権(※1)」や「プライバシー権(※2)」を持っています。
いずれも憲法13条にある、「生命、自由及び個人の幸福を追求する権利」のもとにある権利です。
※1:ネットに他の人の写真をアップしてはならない理由3つ人がみだりに他人から写真を撮られたり、撮られた写真をみだりに世間に公表、利用されない権利。
※2:私生活をみだりに公開されない権利。
SNSやブログで、投稿をするときに写真を添えることもあるでしょう。
もしその写真に人が映り込んでいる場合、その人物部分をトリミングして切り取るか、顔部分(特徴的な服装の場合は服装部分も)を塗りつぶすなどの工夫をし「特定の人物」として認識されないような工夫をしてください。
あなたも、いつ、どこに、だれといて、何をしていたなど、いちいち公開したくないことは多くあるはずです。
他の人にもまた、同じ思いがあります。
これを無視するような投稿は、後に大きな問題を引き起こすことがあります。
いわゆる「「街の人」肖像権侵害事件」という裁判例もあります。
「判例全文│日本ユニ著作権センター」
これは、ファッション誌(Webサイト含む)が街ゆく人の服装を路上撮影し、本人の承諾なしに公開したことをきっかけに、巨大掲示板で「炎上」した事件です。
被害者本人からの訴えにより事件化され裁判となりました。
まとめ
スマホで写真を撮影し、そのままSNSやブログにアップする。
今や何も珍しくない行動ですが、こと人物写真については最大の配慮を払わなければなりません。
ただ、そこには「人を守るルール」が存在します。
特に今は、ちょっとしたコツさえ知っていれば、誰でもAIを使って画像加工ができる時代となりました。
このことを考えれば、これまで以上に慎重にならなければならないとわかります。
ご自分の大事な人も、どこのだれかも知らない人であっても、悪意ある人から守らなければなりません。
様々なことを便利にしてくれるAIも、使い方次第で「凶器」となります。
そのことを心に留め、慎重な行動をとりましょう。