これから購入者/利用者になってくれると見込める「若者(Z世代)」ですが、彼らはどんな消費行動を取っているのでしょう。
Webサイト制作時や情報更新をするとき、どんな点に注意を払えばいいのかわからないと感じていらっしゃいませんか?
・どんなWebサイトにすれば、若者の注意をひける?
・テレビやラジオ離れしているという若者に、どう商品を知らせていけばいい?
・具体的な事例は?
このようなことでお悩みなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
効率の良いアピール方法があるのに、うまく活用できずに失敗した…ということを回避できるはずです。
※Z世代:物心ついたときからインターネットなどデジタルの世界に触れてきた世代のこと
【Z世代が重視すること】Webサイト作りで留意したい点5つ
まずは、2022年時点で「Z世代が購買行動で気にかけること」5つをご紹介します。
これを知っておけば、Webサイト作りに役立てられますし、対面での販売活動にも役立てることができます。
何かの商品やサービスを探したり、比較検討して購入するとき、若者はどう考えるのでしょう。
ここで結論からお伝えすると、
・SNSで情報収集、商品やサービスに関する比較検討の材料とする
・ネット通販や予約を好む
・基本的にネット利用は「SNS中心」、自分自身も口コミすることも
・社会問題に大きな関心を抱いている
・「モノ」より「体験」を重視している
ことが特徴です。
この点を考慮していなければ、Webサイトをつくっても、うまく訴求できません。
ここからは、それぞれの点について「消費者白書(消費者庁)」の情報を使いながら解説します。
1.まずはSNSで情報収集
Z世代が何か欲しいものを見つけ出したり、比較検討するときは、「ちょっと見聞きしたものの評価」をSNSで探すことから始めます。
というのも、オンラインショップの商品の評価(口コミ・レビュー)は「単なるやらせではないか」と勘ぐっている節があります。
また、自分と同じ価値観を持つと思えるインフルエンサーやSNSでの知り合いが発した言葉も、若年層の人たちは重視しています。
これは特別なことではなく、どんな世代でも自分の望む情報を取り込んだり捨てたりしています。
それを、ネット上で行うのか、人との対面を含む実生活の中で行うのかが違うだけです。
SNSでつながりのある人が、何かの商品やサービスについて忌憚のない意見を述べているのなら、それを信頼したいと若年層の人たちは考えています。
「SNSで見た情報がきっかけで商品の購入又はサービスの利用をした経験│平成29年版消費者白書目次(消費者庁)」
「SNSの利用目的、利用に関する意識│令和4年版消費者白書本文」
2.ネットを利用した通販や予約を好む
Z世代の人たちは、思ったときに、思ったものを買ったり予約できたりするオンラインサービスを好みます。
オンラインでなら「今欲しい」というニーズを満たせますし、特定の、心に決めた商品を求めて「出歩くこと」は時間と費用の無駄遣いと考える傾向にあるからです。
その行動は、スマートフォンを利用する20代~30代で顕著です。
「利用用途に「商品やサービスの購入・予約」と回答した人の割合│平成29年版消費者白書目次(消費者庁)」
3.そもそも、ネット利用の中でも突出してSNSに時間をかけ、そこで自身も口コミ
Z世代の人たちは、テレビや新聞から離れている分ネットに触れる時間が多いものですが、中でもSNS活用に時間を割きます。
Z世代は、価値観の多様化が広く認められはじめた社会を現在生きています。
そのこともあり、せめてネット上だけでも、自分と同じ価値観・考え方をする人たちと交流を持とうとするのです。
また、自分自身、何かしら「商品に対する感想を述べる」のもSNS、ということが少なからずあるでしょう。
具体的には、2022年現在で20代以下の人の中では、SNSに「1日3時間以上」使うという人も珍しくありません。
4.社会問題・環境問題に大きな関心を抱いている
10代・20代の人たちは、社会問題・環境問題に関して、高い意識を持っています。
そのため、物品購入の際、検討材料に「社会問題や環境問題に配慮しているかどうか」という要素が入り込む可能性があります。
「困っている人・助けが必要な人の役に立ちたい」かどうか、という問への回答の割合(年齢層別)│令和4年版消費者白書本文」
「環境問題・社会課題の解決の役に立ちたい」かどうか、という問への回答の割合(年齢層別)│令和4年版消費者白書本文」
これは、商品やサービスの購入(契約)行動にも反映されることが以下の表でもわかります。
「環境問題や社会課題解決への取組状況│令和4年版消費者白書本文」
特に、「フェアトレード(開発途上国で作られた商品を適正な価格で取引すること)商品を選択する」「まだ着られる衣服を廃棄せずに活用する」「児童労働や労働環境等サプライチェーンの人権問題に配慮した商品を選択する」「環境問題や社会環境の解決を目的とした取組をクラウドファンディングで支援する」という点で顕著に表れています。
5.「モノ」より「体験」を重視している
10代・20代は、「体験」を重視する傾向にあります。
「不況」といわれる時期に育ったこと、東日本大震災に接していることから、モノではなく体験で生活充実度を上げようと考えます。
これもまた、「消費者白書」でも取り上げられています。
「「その時・その場でしか得られない体験をしたい」かどうか、という問への回答の割合(年齢層別)│令和4年版消費者白書本文」
ただ、モノの購入をしないという意味ではありません。
日常的に購入するもの以外の特別な消費の場面では、やはり商品の吟味をします。
ですが、この点でも「その商品に特別なストーリーがあり、それを“経験”できるか」「サービスを契約した後に適切なサポートを受けられるか」といった点で「体験」を求めます。
なぜZ世代に配慮したWebサイトづくりをしなければならないの?
ここまで、Z世代と呼ばれる若い人たちのネットでの行動・消費活動の特徴を見てきましたが、ここからは、「なぜZ世代に配慮したWebサイトづくりをしなければならないのかをご説明します。
購買者数全体から考えて、まだまだ少ない層ではありますが、若い世代を大事に考えたWebサイトづくりが大事だと思っていただけるでしょう。
これから消費者の中心になる
超少子高齢社会である日本において、今後消費者の主体となってくるのがZ世代です。
さらにいうなら、「好景気を知らない」「モノより体験を大事にする」という点から、モノやサービスの購入には慎重です。
そのため、今から若い世代に向けてのWebサイトづくりや、販売方法の検討をしておく必要があるでしょう。
SNSからWebサイトに入ってくる可能性が高い
上でもわかったとおり、若い世代はSNSで目にした商品やサービスを検討します。
ただ、SNS上での口コミには個々人の主観が入りますので、正しい情報を提供するためのWebサイトを構築しておかなければなりません。
あなたにも経験があるかもしれませんが、ある商品やサービスに関しての投稿(ブログ・SNS)やニュース記事を読んで興味を持ったとき、商品名で検索をして、公式サイトにたどり着くことはないでしょうか。
そこで正しく、しっかりとした情報が提供されていないなら、そのままそのサイトから離れ、そしてすぐにその商品名を忘れてしまいます。
そのような「チャンス」「きっかけ」を逃さないためにも、「丁寧な説明」「様々なケースに対応する詳しい情報」を準備しておきましょう。
もちろん、SNSでの情報発信も大事なアピール手法です。
正しい情報を提示して、トラブルを回避させなければならない
メリット・デメリットを含む正しい情報を提示することも、企業の社会的責任として大切です。
というのも、2022年4月1日から「18歳=成人」となり、クレジットカードを作る、ローンを組む、部屋を借りる契約をする、といったことができるようになりました。
こういった若年層を様々なトラブルから守るのも、企業責任のひとつといえるでしょう。
Webサイトには、「購入するかどうかの判断に役立つレベル」の正しい情報を掲載することがとても重要です。
購入(契約)後に何かしらのトラブルが起きたとき、Z世代にはSNSという「はけ口」がありますので、いわゆる「炎上」という状況を招くこともあるでしょう。
もちろん不適切な投稿には厳正な対処が必要ですが、その批判が正しいものであった場合、あなたのビジネスは大きな打撃を受けてしまいます。
その視点からも、あいまいな点を排除した正しい情報、シェアしたくなる「共感性の高い」情報は必須です。
まとめ
止めようとしても止められない少子化。
これから消費の中心となる若年層に対応するため、今から慣れておくことは多くあります。
早めに取り組んでおけば、競合他社を出し抜けるかもしれません。
復習しましょう。
若い世代では、以下の5点が重視される傾向にあります。
・SNSで情報収集、商品やサービスに関する比較検討の材料とする
・ネット通販や予約を好む
・基本的にネット利用は「SNS中心」
・社会問題に大きな関心を抱いている
・「モノ」より「体験」を重視している
これらを意識したWebサイトと、そうでないWebサイトでは、近い将来大きな差が生まれることでしょう。
Z世代を意識したWebサイトづくりやSNS運用は、私達株式会社Daiju.tech(ダイジュテック)にご相談ください。
Z世代のスタッフも多く在籍しています。
WebサイトづくりやSNSについて不安がありましたら、一度ご相談ください。