「00000JAPAN」って何?大規模災害時・通信障害時に役立つ知識

近年増える大規模な地震。
このようなとき、親族や知り合いとの連絡を取りたい、情報収集をしたいと思っても、すぐにスマートフォンの通信上限を迎えてしまうことも少なくありません。
また、データ容量(ギガ)はあるのに、つながりにくくなることもあります。

このようなケースで覚えておいて頂きたいのが、「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」です。

この「00000JAPAN」とは何か、使うときの注意点などを解説します。

「00000JAPAN」とは何?

「00000JAPAN」とは、災害時に限りdocomo、softbank、auなどがまとまって無料開放する、無料の公衆無線LAN(Wi-Fi)です。
被災地とその周辺で解放されるもので、そのエリア(アクセスポイント近辺)にいる人は誰でも利用できます。

IDやパスワードの入力も不要ですので、素早くネットを利用できます。

はじめて無料開放されたのは「熊本地震」

「00000JAPAN」は、2013年に発足した無線LANビジネス推進連絡会によりその歩みがはじまり、2014年に制定されました。

2011年には東日本大震災があり、通信の問題が生じました。
それに応えるため、3大キャリア(docomo、softbank、au)が避難所などに公衆無線LANを設置し、通信インフラとしての役目を果たしました。
ただ、まだこのとき、00000JAPANは存在しませんでした。

00000JAPANが発動する条件は、「携帯インフラが広範囲に被害を受け、携帯電話やスマートフォンが利⽤できない状態が⻑時間継続する恐れがある場合」です。

2016年に発生した熊本地震ではその条件を満たし、00000JAPANが初めて解放されたのです。

2024年1月1日に発生した「能登半島地震」でも、00000JAPANは解放されました。

「00000JAPAN」が使える場所は?いつ使える?

有事の際、この00000JAPANが使えるのは、各キャリアの公衆無線LAN(Wi-Fi)設置場所や、自治体の公衆無線LANのある場所です。
また、コンビニや駅、学校や集会所のWi-Fiが解放されることもあります。
ただし、通常のデータ通信のように「いつでも・どこでも」ということではなく、アクセスポイントのある場所に限られます。

00000JAPANが使えるようになるのは、災害発生によって携帯電話網が使えなくなって72時間以内です。
また、自然災害だけでなく、大規模な通信障害が発生したときも、00000JAPANが公開されるよう、「大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン」が改訂されました。

大規模通信障害発生時における災害用統一SSID「00000JAPAN」の活用について│無線LANビジネス推進連絡会

なぜ「00000JAPAN」と名付けられたの?

00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)は、少し呼びにくい名称です。
ただ、これには理由があります。
手元のスマートフォンの近くにあるWi-Fi一覧の一番上に来るよう、その名がつけられました。

いざというとき慌てず、確実に接続できるようにです。


通信障害の発生時における公衆無線LAN「00000JAPAN」の無料開放│KDDI

「00000JAPAN」利用時の注意点

00000JAPANを利用するときには、
・クレジットカードや銀行口座情報などの個人情報は送信しない
といった注意が必要です。

00000JAPANは、ログイン用IDなどを省き、誰でもスムーズに使えるようにしてあります。
そのため、悪意あるユーザーが同じネットワークを利用している場合、情報を盗み見られる可能性があります。

また、ネットワーク名を00000JAPANに似せ、なりすましたWi-Fiが設置されているかもしれません。

そのような「悪意ある盗み見」を防止するため、特に金銭のやりとりが絡む個人情報の送受信はしないようにしましょう。

いのちをつなぐ00000JAPAN│無線LANビジネス推進連絡会

Wi-Fi設定画面に表示される「00000JAPAN」とは何ですか?│au

まとめ

いつ襲ってくるかわからない災害。
そのときとても大事になるのが、連絡手段と情報収集手段です。

スマートフォンで大体のことが済んでしまう今、緊急時には特にその重要性が増します。
そんなとき、通信できない、残っているデータ容量(ギガ)が足りないことは、情報収集に支障をきたしてしまいます。

そのような危機を回避するため、00000JAPANが存在します。

あまり考えたくはありませんが、もし00000JAPANを利用するシーンに遭遇した場合は、「個人情報を入力しない」という点に注意しながら活用しましょう。

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